多幸(タコ)と福(ふぐ)の日間賀島の民宿「大成」で海の幸を堪能してきた
ふぐを食べたことがないという話を妻にしたら、じゃあ日間賀島に行こうと1泊2日の旅行に出かけました。
冬の日間賀島はアクティビティがあまりないので、食べてばかりの満腹旅行になります。

2年ぶりに訪れた師崎港は建物が新しくなっており、さらに観光島としてのグレードアップが期待されるようになっています。

観光センターの2階はまだ工事中で、お土産売り場などはありませんでした。内装はかなり綺麗になっています。
ちなみに2年前は篠島と日間賀島をいっぺんに日帰りで散策しました。


名古屋から一番近い観光島として人気で、知多半島の先端からわずか2㎞(高速船で10分)で到着します。都心からアクセスが良いので、それは人気になるわけですね。

久しぶりの高速フェリー、船酔いはしない体質なので海風を浴びて開放的な移動が楽しいです。
日間賀島はタコとフグが名物なので「多幸(タコ)の島、福(ふぐ)の島」なんて語呂合わせのゲン担ぎをしていますね。タコは通念食べられますが、ふぐは漁期が10月~3月なので海の幸満喫旅を楽しむなら冬に行きましょう。
貸し竿 レンタサイクル「いこい」
実は今回日間賀島に来たもう一つの目的が「電動キックボードに乗ること」でした。
名古屋で初めて乗った街乗りのシェアサイクルで電動自転車の快適さに感動し、それなら電動キックボードも楽しいに決まってると思って日間賀島にやってきました。
東京でもLOOPなどキックボードに乗れる機会はいくらでもありますが、今は世論の評判があまりよくないことと、都心部では颯爽と走れなさそうです。
しかし残念なことに電動キックボードを貸し出しているお店が閉まっていました。西港に2店舗あるところ両方とも営業しておらず、翌朝もだめもとでお店をのぞいたけどやっていませんでした。
民宿の人の話では平日で客が少ないからか、晴れていて漁に出ているからか、理由は分からないとのことです。

何もせずに帰るのはもったいないし、かといって通常のレンタサイクルは電動じゃないのでつまらないし…と思っていたところに見つけたのが小型モビリティC+walk T*2(シーウォークティー)というハイテクそうな乗り物。
いこい(貸し竿・レンタサイクル・喫茶)にて1時間1,500円でした。お店の主人いわく「歩くよりちょっと速い程度だけどいいのかい?」とのことでしたが、乗り物で島内を散策できるならなんでもいいです。

日間賀島は一周5.5km程の小さな島とはいえ、この小型モビリティは最大時速6㎞までしか出ません笑
海沿いを颯爽と走っているかに見えて、本当に歩くのと大差ないスピードです。むしろ歩くのが速い人には余裕で負けるでしょう。
メリットは全然疲れないことと、ただ歩くよりは操作感がちょっと楽しい。
すれ違った年配の観光客に「いいもの乗ってるね~」と話しかけられたけど、速度的に島一周しているうちに返却時間が迫ってくるので適当に返事して通り過ぎるしかありませんでした。
鈴円本舗

2年前はせんべいのお土産だけ買ったお店ですが、今回は店内でプレスして焼き上げるいかの姿焼きを食べました。

注文してからイカを丸ごと鉄板でプレスして3分ほど焼き上げます。

丸ごとかじって食べるのかと思ったけど、ソフト食感の仕上がりなのでハサミで一口大にカットしてくれます。

そのままでもめちゃくちゃ美味しいですが、マヨ七味をつけて食べるのもおすすめ。イカの部位ごとに微妙に味わいや食感が変わるので、食べていて飽きないおつまみです。

こちらは小さめの赤しゃ海老をまとめて焼いたもっちり食感の海老こみじゃ。生地まで海老の香ばしさが移って、もっちりしてるけど海老の部分はカリカリです。
お店のえびせんべいも、この「赤しゃ海老」を使用して作られているようです。
「アカシャエビ」は愛知県での地方名で、サルエビ、トラエビ、アカエビなど複数の小型エビの総称です。伊勢湾や三河湾にて海老せんべいの主原料とされており、塩ゆでや唐揚げはつまみにもぴったりです。

萬丸

たこ焼きと海鮮とカレーのお店萬丸で、ここも以前たこ焼きを食べたことがありました。
東港は西港に比べてお店が少ないので、東港側のふらっと食べ歩きやすいお店でおすすめです。

お腹が空いていたので、さっそく生しらす丼とタコ焼きを食べました。おまけで味噌汁もついてます。

正直釜揚げしらすの方が好きですが、漁港の新鮮な生しらすが食べられる機会は貴重です。沖漬け生しらすなので、とろとろで味がしっかりついていて美味しかったです。

テラス席ではカレー提供用のバスがありましたが、こちらは営業しているのかどうか不明でした。
かちまカフェまりんぶるー

偶然立ち寄ったカフェで、沿岸からは断崖にあるホテルのように見えます。険しい階段と坂道を踏破した先にある、正真正銘の隠れ家カフェ。
まったく予定にもなかった場所ですが、スタンプラリーの道中で見つけることができました。

プリン、抹茶ミルクケーキ、炙りレアチーズケーキの3種スイーツセットはすべて手作り。少量でいろいろ味わえる系スイーツ大好きです。
窓からのオーシャンビューも最高の穴場カフェなので、ぜひ日間賀島に来る人はチェックしてみてください。
女将さんの日間賀島たーこブログはローカルな日間賀島情報が綴られていて、非常に有益ですし読み物としても面白いです。

和みの宿 大成

泊まる宿は日間賀島東港から徒歩10分、島の北東にある民宿「大成」です。私の旅行は素泊まりが多いので、久々の民宿でテンション上がります。
2021年11月に全館リニューアルされており、館内は清潔感があり和モダンで穏やかな雰囲気でした。

ちなみにドーナツとチーズケーキ専門の「AZU Cafe」も同じ建物で営業しています。宿泊しない人でも気軽に寄って休憩できます。

宿のかたはアットホームでとても親切でした。
もう一つこの宿のおすすめポイントが、宿泊者専用の駐車場が本土の師崎港近くにあること。有料駐車料金が1日2,000円とけっこうな値段するので、宿泊者用の無料駐車場はかなりありがたいです。
※車の入出庫時間は宿が定めているので要確認。

島をぐるりと1周半ほど散策してからお楽しみの夕食です。
ゆでだこは味がついてるので、はさみで切ってそのまま食べます。さすが日間賀島の名産で、適度な弾力はあるのに柔らかい身で、そのまま食べるのが一番美味しい。

初めて食べるふぐのてっさは金箔が散らしてあって高級感すごい。かなり淡白な味で、とにかく食感が良かったです。しかしポン酢につけると、ふぐの味はどうしても負けてしまいますね。
ふぐは食感を楽しむものなんですかね?

こりこりした食感のふぐの皮。これも味はほとんどないけど食感が良い。

迫力ある伊勢海老のお造りで、刺身もほとんど白身であっさりしたセットでした。
伊勢海老はこんな大きくても可食部は案外わずかですね。噛みしめて食べます。

しっかり味のついたサクサクの衣とふわっとしたふぐの身が相性抜群。正直唐揚げが一番美味しかったかも笑

焼きも香ばしくて美味しいですが、骨が多い部分なので食べにくい。

ふわふわでクリーミーな白子。これもかなり絶品です。

あっさりした鍋なので、ポン酢につけながら食べ進めていきます。食べる分だけ少しずつ茹でると、あとで雑炊にするときに良い出汁になる食べ方のコツだそう。
ふぐの毒にあたると鉄砲のように危険なことと、昆布だしで魚を煮る料理をちり鍋と呼んだことから、ふぐを使った鍋料理を「てっちり」と呼ぶそうです。ふぐ食が禁じられていた江戸時代の隠語でもあるそう。


てっちりの出汁を使って最後のしめに雑炊。ちょんと乗った刻み海苔がやたらと香りが良くて美味しかった気がします。


お昼にAZU Cafeでチーズケーキを2種類食べましたが、夕食のデザートでもケーキが付きましたね。女将さんいわく、この日に焼いたケーキ3種類全部制覇したそうです。

翌朝です。おひつに入ったご飯が朝から多いなと思っていたけど、米に合うおかずばかりでペロッとたいらげてしまいました。

昨晩の伊勢海老がお味噌汁の出汁に使われています。
日間賀島スタンプラリー

スタンプラリーが好きなもので、日間賀島でも8か所のスタンプがあったので挑戦しました。島は1周歩いても1時間弱ですし、散歩がてらにも丁度良いアクティビティです。スタンプを目指して散策していたら思わぬ発見があることも多いですよ。


スタンプの場所を示す地図のチラシがあるので、それに従っていけば迷うことはないと思います。
島を一周ぐるりと歩けばほとんどのスタンプはGETできますが、防災センター付近と北港付近は普通に観光しているとほぼ行かない場所なので、スタンプラリーのおかげで散策できました。
- スタンプの場所
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- 下海エリア
- 東港モニュメント付近
- 恋人ブランコ付近
- 日間賀島資料館
- 防災センター付近
- 日間賀島北港付近
- 西港モニュメント付近
- ひまポ内


日間賀島スタンプラリーは8か所のスタンプを台紙の同じ位置に押印するのが特徴。つまり8種類の異なる絵柄を重ねていき、最終的に1つの絵柄スタンプを完成させますね。
台紙は西港のひまポ内にて100円で購入します。
ちなみに、ひまポのスタンプは8か所目の最後のスタンプとして押印することを推奨。台紙にスタンプを重ねて絵柄を完成に近づけていきますが、ひまポ内のスタンプは絵柄の輪郭となっているので、最初に押してしまうとネタバレになります。

観光客が日間賀島に訪れる際は通常なら西か東の港を利用します。北の港は島に車を持ち込むカーフェリーのためのターミナルで、よっぽど立ち寄る場所ではありません。
北港側でおすすめの場所は、丸幸というしらすの加工会社が運営する直売土産ショップがあります。

一番場所が分かりづらいかもしれません。海沿いのどこでもドアが有名ですが、実はこんなところにも2つ目のドアがあります。
ここに行ったことで、かちま荘(まりんぶるー)という素晴らしいカフェを偶然見つけることができました。
名古屋から一番近い島

日本も国という視点で見たら「島国」ですが、やはり本土から離れた島にいくと現実から遠ざかった非日常的な時間を過ごせます。
名古屋からであれば1時間で港まで行けるアクセスの良さ、通年で美味しい海鮮を食べられること、日帰りでも十分満喫できる丁度良い規模感など、思い立ったらすぐ行ける離島旅として非常におすすめできる場所です。

